番外名言【コロナ対策演説】伝染病が私たちに教えてくれていることがあります。【アンゲラ・メルケル独首相】

名言
stokpicによるPixabayからの画像
伝染病が私たちに教えてくれていることがあります。
それは私たちがどれほど脆弱であるか
どれほど他者の思いやりある行動に依存しているかということ、
それと同時に、
私たちが協力し合うことでいかにお互いを守り、
強めることができるか、ということです。
アンゲラ・メルケル
本日の名言は番外編です。
世界的に猛威を振るっている
「新型コロナウィルス」
2020/4/9現在
・東京では1日あたりの感染者数が180人を超え
・一昨日の夕方より7都府県で「非常事態宣言」が発令(5/6まで予定)
全国で外出自粛が促され、
イベントやライブ、
コンサートや公演の
中止や延期のお知らせが毎日のように流れてきます。
飲食店やレジャー施設の臨時休業
卒業式や入学式の中止、生徒と教師のみの実施。
毎日流れてくる心をすり減らすようなニュース
増えていく感染者、死亡者、
溢れるデマ過剰なメディア報道政治批判
一部の人の買い溜めによる物資不足
逃げようとしても入ってくる様々な情報に
振り回されそうになりながら、
先の予定も立てにくく
とても不安な気持ちが募ります。
しかし、そんな中、私は一筋の光を見たのです。
それがドイツの首相「アンゲラ・メルケル」さん
コロナ対策についての演説でした。

Facebookで見かけた和訳文

Facebookで知り合いがシェアしていた投稿が目に入りました。

その演説を聞いた多くのドイツの人たちが
街頭インタビューで

「首相のスピーチを聞いて家にこもることにしました」

「買い溜めはもうやめます」

と言っていたそうなのです。

 

 

私はその理由を知りたくなり、演説全文に目を通しました。

「メルケル首相 コロナ 演説」で調べていただけると
和訳文も数多く出てきます。

今までの不安が一気に和らいだこと
何か、包み込まれた感覚でした。

そのときに

あぁ、私も静かに不安ではあったのだな。

と思ったのです。

 

 

このような状況に置かれれば 誰もがこの先どうなるのか 多くの疑問と不安でいっぱいです。

メルベル首相は「親愛なる国民の皆様」
と語りかけます。
私はドイツ語がわかりません。
しかし、
しっかり、ひとつひとつ
逃すことなく届くように話す強く優しい口調でした。

そしてどの人の和訳を見ても
難しいことは無しにして
私たち一人一人にわかるよう
こちらに下がって、砕いて、
伝えてくださっているのだなと感じたのです。

 

「当たり前に会っていた人に
会えなくなってしまったことでしょう。
このような状況に置かれれば
誰もがこの先どうなるのか
多くの疑問と不安でいっぱいです。」
そうなんです。
今回のウィルス、
自分だけで治れば最悪いいのですが
大切な人にも移してしまうかもしれないという恐怖。
これと世界中が戦っています。
そのことを冒頭でおっしゃってくれたこと。
何が不安かもだんだんわからなくなる中
それを明文化してくれたこと
何か私の中の緊張の糸がほぐれたのを感じました。

事態は深刻です。どうかこの状況を理解してください。

この演説で印象的だったのが
「決定を全て透明化し、オープンに話した上で、
話し合い、国民が全員理解し実施しないことには
効果がありません。」
と話されていることでした。

 

・オープンに話します。
・ですからみなさん協力をお願いします。
・でないとこの状況からは脱せません。
・しかし、確実に効果があります。
と、とてもプラスなこととして話されているのです。
人はやはり
効果があります。
プラスな情報をもらえないと
行動には移しにくいものです。
事態の深刻さを伝えながら
効果があることを
国のトップが自分の口で
それも、わかりやすく全て話してくれる。
この安心感は本当に今必要で大切に思います。

統計上の単なる数字だけの話ではなく、 父または祖父、 母または祖母、 パートナーであり、彼らは人間です。

あっっったり前のことなんです。
本当に当たり前のことなんです。

でも毎日流れてくるニュースや報道で伝えられる
亡くなった方感染された方
数の多さ、増加の早さに麻痺していますが
その人たちも一人一人に「人生」があります。

そしてそこに家族や大切な人がいるはずなんです。

私たちでさえ麻痺してしまうことを
毎日毎日それに取り組んでくれている
国のトップがそのことを気にかけてくれます。

そして更に首相は語りかけます。

 

「まずこの場を借りて、医師、そして看護施設、
我が国の病院などで働くすべての方にお礼を申し上げます。
あなた方は私たちのために最前線で戦っています。
この感染の深刻な経過を最初に目の当たりにしています。
毎日、仕事に向かって、人々のためそこにいてくれるのです。
あなた方の仕事は素晴らしいことです、心から感謝します。」
この言葉でどれだけの人の心が救われたことでしょう。

感謝の言葉を述べることのなかった方々に対しても、 この場を借りてお礼を申し上げます。

首相はこの後

・拡大を防ぐためには公的な生活の中止すること
・学校にも公園にも行けないこと
・イベントやコンサートが中止になっていること
・大中小企業、レストラン、フリーランスが
危機的状況であり、それが続くこと
・こんなことは今までなかったことだということ
それにより大変な事態に陥っている企業への
できる限りの支援することを話しています。
更に、食料の供給は行き届いており
買い溜めは不要で無意味である。と説明しています。
そしてここでもお礼をおっしゃるのです。
「また、普段、感謝の言葉を述べることのなかった人々に対しても、
この場を借りてお礼を申し上げます。
スーパーのレジを打つ方々、
スーパーの棚に商品を補充される方々は、
この時期、大変なお仕事を担われています。
私たち国民のためにお店を開けていてくださって、
ありがとうございます。」
私はここまでしっかり具体的に
私たち国民の位置まで下がってきて
お話ししてくれる国のトップを初めて知りました。

ちょっとした私の雑感

私も飲食業ですから
お客様のピリピリした空気はダイレクトに感じます。
それとは比べ物にならないくらい今
ドラッグストアやスーパーで働く方々は
大変な思いをしているんだと思います。

忘れてはならないことは
みんなそれぞれ「人」だということです。

外出規制がかかる中
普通に仕事をし、感染リスクを背負いながらも
私たちに必要物資を販売してくれていること。

遠い国、ドイツの一番上の人が
私たちに気づかせてくれるのは
当たり前がなくなりつつある今
一番大切な当たり前のことなんじゃないでしょうか。

 

この伝染病が私たちに教えてくれていることがあります。

ここで具体的な拡散を防ぐ方法を教えてくれています

・握手をしてはいけません
・丁寧に頻繁に手を洗いましょう
・人との距離を1.5m置いてください
・そしてお年寄りとのコンタクトを避けましょう
お年寄りはリスク高いからだという理由。
そしてこういうときだからこそ
人と触れ合って、そばにいたい、
癒しが欲しいことも承知していますが
それが逆効果である。ということを説明しています。
そして打開策として
・Skype
・電話
・メール
・手紙の郵送
人を孤独にしない方法はたくさんあると
具体例を挙げています。
「この伝染病が私たちに教えてくれていることがあります。
それは私たちがどれほど脆弱であるか、
どれほど他者の思いやりある行動に
依存しているかということ、
それと同時に、
私たちが協力し合うことでいかにお互いを守り、
強めることができるか、ということです。」
この言葉から始まり
でも物理的な距離を縮めずとも
人を思いやることはできると教えてくれます。

ですから、私からのお願いです。 どうか私たちからの公式発表以外の噂を信じないでください。

ここまでクリーンに解決策も打開策も
そして解決していないことも深刻化していることも
全て話された上で
何を疑うことがありましょう。

隠していることが多ければ多いほど
人間の想像力は働くものです。

・解決していません。
・そして私たちも困っています。
・みなさんの協力が必要です。
とここまではっきりと隠さず言ってくれる。

そして、わかったことは
随時更新し、公開するので、
他の情報を信じないでください。

これを言ってくれるだけで
私たちは安心できるのだなと感じました。

 

ドイツのトップが私に教えてくれたこと

当たり前のことが徐々に
当たり前では無くなってきています。

それにより今、
ぶつけようのない不安と怒りや心配
全世界を包んでいることもひしひし感じます。

でも、そんな中
できるだけ当たり前が保たれるよう
努力している人たちがたくさんいらっしゃいます。

 

本当に!忘れてしまうんです。
人は自分のことにいっぱいいっぱいになると
途端に周りが見えなくなってしまう。

 

私はそんな余裕のない大人にだけは
なりたくないと思って生きてきました。

 

自分がキツイときこそ
人に優しさを配れる、
少しでも笑ってもらえるような
そんな余裕のある人こそ
本当の大人と呼べるのではないでしょうか。

 

誰がどうとか、どこの国がこうとか、
誰がこう言っていたとか、
この人はこんなこともしてくれないとか、
そんーーーーな
みみっちぃことはこの際どうだっていいんです。

 

遠くドイツのトップの女性は
トップでいろんな問題に追われながらも
一人の人間としていようと、
自分の言葉に責任を持とうと
私たちに語りかけてくれました。

私は日本人ですが、
その言葉の優しさと綺麗さに
心を救われた思いでした。

苦しい悲しいことだらけだからこそ、
こういう優しく強く綺麗な言葉が必要なのです。

 

トップだからできることも
もちろんあります。
でもそれだけではない気がします。

私たちだって
今周りにいる人にできる
近くで踏ん張ってくれている人たちに
一言何か伝える時間くらい
持っているはずなんです。

そして、こんな素敵なことがあったよ
と教え合うことができるはずなんです。

 

今日この演説に出会った私は
少しでも誰かの不安が取れますようにと

そして
いずれこの言葉たちが
名言の一覧に並び誰かを元気にするんだと
確信をして、番外編と。させていただきました。

アンゲラ・メルケルさん、
本当にありがとうございました。

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名言をくれた人のちょっとした紹介とまめ知識

アンゲラ・メルケルさん(1954〜)

ドイツの首相(ばいwiki

・ドイツ歴代初めての女性首相である

・ベルリンの壁崩壊前、旧西ドイツのハンブルクで生まれる

・牧師だった父の赴任で東ドイツへ移住

・学生時代の成績がとても優秀で日本でいうオール5

・特に数学とロシア語が得意だったとされる

・同じ学部生と在学中に結婚して4年で離婚という経歴もある

★少女時代噛まれたことがあるという理由で犬が苦手

・1989年西ドイツの連邦議会選挙に出馬し、初めて当選

・2012年女性初かつ51歳という最年少で第8代ドイツ連邦首相に就任

・2021年の任期限りで政界を引退する意向を示しているという

★かなりのサッカー好き

★非常に合理的で強気な態度から政界では「鉄のお嬢さん」と呼ばれている

★「飛び込み台の板の上に立って、45分経過してやっと飛び込む人間」

と自身の性格を分析しているという

 

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